月別アーカイブ: 3月 2017

東日本大震災追悼法要(平成29年)

3月11日、東日本大震災追悼法要を勤めました。震災から丸6年。仏教でいうところの七回忌に当たります。国民の関心が薄れつつある中、協力や援助が形骸化してきた今日この頃です。被災地では 震災での傷も癒えぬまま、具体的な方向性を決めねばならない時期にさしかかっています。宮城県石巻市・大川小学校の保存議論は その一例ではないでしょうか。たしかに命を落とされた場所が観光地になれば、被災者や遺族はたまりません。そのような繊細な部分(ジレンマ)に、宗教がお役に立てればと思っています。 住職になると 様々な光景を目にします。最愛の親兄弟、子供を亡くされた方、自殺や不慮の事故での急な別れ … 皆さんの悲しみに寄り添うのが僧侶の役割です。そして その苦しみを転じ、悦びに向けていくため、粘り強く法を説き続け 時間を待ちます。幸福になりたいという念いは同じでも、これがなかなか難しいのです。相手の人生哲学を受け入れつつ、自然に、自然に・・・ ” リピートに耐える ” ・・・これは 今 流行の派遣坊主ではわかりません。生意気なことをいえば、住職でなければわからない心境です。 ダニエル・T・ドルービン氏のお言葉です。 人にはそれぞれ歴史がある。現在に至るまでの人生を、そして今の自分という存在を作ってきた物語だ。さまざまな偶然と出来事を経験した末に、あなたは今この状態にいる。今の状況にあなたを運んできた過去の出来事を変えることはできない。だが、未来は変えることができる。これまでの人生は面白く、エキサイティングで、やりがいあるものだったろうか。それとも重苦しいだけの人生だったろうか。どちらにしても、未来の物語はこれから書かれる。あなたの未来は、今この瞬間からはじまる。大事なのはここから何をするかだ。ここをスタート地点として、よりよい人生が始まる、限りないチャンスとすばらしい経験にあふれる人生が始まると思えばいい。(『腐ったバナナを捨てる法』 サンマーク出版) どんな状況でも ここがスタート地点です。しかし、積み重ねの心がないとブレていきます。この法要は イベントや自己実現のためにしているのではありません。・・・念いが形骸化せぬよう、初心を忘れない ・・・この感覚が、被災者への何よりの供養だと思います。今年もありがとうございました。合掌

カテゴリー: 未分類 | コメントは受け付けていません。

先師 一周忌法要

先日、先師の一周忌法要を檀信徒に勤めていただきました。あの大雪が降る葬式から1年 … 月日の早さを感じます。また 祖母の17回忌も併修していただきました。祖父母は今の西願寺の礎を築いた先祖です。葬儀委員関係者を始め、有縁の皆様、本当にありがとうございました。 以下は 挨拶で述べた内容です。 (前略)… 遺品整理をしてますと、先代の写真が出てきました。幼い時の満面の笑み、学生時代の得意げな顔、背広を着た凜々しい姿、私を抱く父としての顔、僧服を着けた緊張の面持ち、孫を抱く 目尻が下がった祖父としての笑顔・・・等々、だんだん年老いく父の姿が残っていました。私にとっては生まれた時から ” 親 ” という存在ですが、息子の私と同じように年を取り、その時代 年代に苦労してきたと思うと、妙な親近感が湧いてきました。子を持って初めて分かりますが、完璧な状態で親になることはありません。未熟なまま、試行錯誤を繰り返し 育ててくれたと思うと、ただただ涙の出る思いです。 親を亡くし、人生について考えることが増えました。 我が半生を振り返ると、人の命は アッという間だなぁ と感じます。若造と言われてる私でも、20年もしないうちに ” 定年 ” という言葉がのし掛かります。恐ろしいものです。そんな限られた時間の中、我々は親先祖にどんな恩返しができるのでしょうか。それは ” 追善の念仏 ” しかないと思います。つまり 各人の信仰生活とは別に、お葬式をしっかり挙げさせていただくこと。また 節目に先祖の法事を開かせていただくこと … このことに尽きると思います。確かに法事ごとは、神経をすり減らし、時間を割かれ、財産のほとんどを持っていかれ … そんな思いをしても、褒めてもらうことなんかありません。よくわかります(笑)。しかし、子に注いでくれた親の愛情はこんなものではありません。信念を持って法事を勤めることが、生きる我が身の教えなのだと思います。それが先人の智慧であります。 最近は、親が率先して冠婚葬祭を省略し、子供に伝えていかない傾向にあります。これは 永い目で見れば、痛恨の極みです。取り返しがつかない行為であります。~ 世の人々が恩を忘れた生活をすれば 人類は滅ぶ ~ といいます。みんなが御恩を忘れ、目先の楽を求め、損得感情で動けば、それこそ お家(先祖や子孫、自らの存在)は滅ぶことでしょう。少々の財産を残しても、子供は感謝することなく、贅沢に使うことしかしません。親先祖の苦労を伝えてない環境なんですから … 続きを読む

カテゴリー: 未分類 | コメントは受け付けていません。