十夜(平成30年)

先日、今年最後の檀家法要を勤めました。西願寺では11月の「十夜(じゅうや)」を総回向として、一年の締めくくりの法要に位置づけています。例年、4月の「善導忌(ぜんどうき)」【法然上人の師匠、善導大師を偲ぶ法要】、10月の「御忌(ぎょき)」【宗祖・法然上人を偲ぶ法要】、そして今回の「十夜」【ご本尊の阿弥陀仏に感謝を捧げる法要】。この3つの回向が ” 救いのトライアングル ” を作り、信仰心を安定させ 幸福感を味わわせてくれるのです。

中央がご本尊の阿弥陀仏。向かって右が善導大師。左が法然上人。
阿弥陀仏は ” 救主 ” 。お釈迦さまは実在の人物で、阿弥陀仏のご存在をお説き下さった ” 教主 ” と位置づけます。
阿弥陀仏の救いの教えが釈迦(インド)→善導(中国)→法然(日本)と伝わり、私達の元に届いているのです。
この教えを聴きたくて、昔の方は 命懸けで天竺(インド)を目指されました。
この教えを 授戒会では惜しみなくお説きします。

今から2600年前に実在されたお釈迦さま。
生身の体で仏となられ、阿弥陀仏のご存在を発見され、その救いを説法されました。

少し前までは、時期が近づいたら 当たり前に法要を勤める … という感覚でしたが、価値観が多様化し、生活様式が大きく変わってきた現代では、させてもらえることに喜びを感じます。 ” 理屈 ” は色々ありますが、” 行動 ” が伴う難しさを感じる今日この頃です。ハロウィン等でバカ騒ぎをすることを恒例化し、感謝の心を捧げる時間を ” 宗教 ” という名目で蔑視する現代教育や政治は、本当に正しいんでしょうか・・・。生きる指針がなければ、心や行動がチグハグになります。

ハッとさせられる言葉を見つけましたので、ご紹介します。
「人の心を見る唯一の方法」それは、【相手の行動を見る】ことです。たとえば、「この仕事大好き!」って言っている人がいるとします。しかし、その人の行動を見れば、本当はどう思っているかなんてスグに分かるものです。仕事中の表情も、声のトーンも、歩き方さえも、一つひとつの行動を見れば分かります。休みの日も勉強してたら、仮にその勉強している姿を見ていなくても分かるものです。

「仕事好き!」って言っても、そこまでの行動をしていない人は大勢います。つまり、「好きって言っているけど本当はそこまで好きじゃない」という心が見えるはずです。「お客様を大切にしていきます」と言ったところで、【行動】が伴わなければそれは大切にしていないのと一緒で、そこまで強く思っていないのです。そういう心は誰でも見えるものです。誰かのことが好きだって気持ちも、そのための【行動】(たとえば自分を磨くとか、勉強頑張るとか、試合に勝つとか、一生懸命働くとか)していなければ、そんなに思っていないということです。

「好きだけど、そこまで好きじゃない」が、 自分以外の全員にバレていると思った方がいい。

相手の心を知りたかったら、相手が言ったことはハッキリ言ってどうでもいい。【相手の行動】にすべてが隠れています。人に信用される人、出世する人、お金持ち、プロスポーツ選手、つまり「成功する全ての人」は、【「行動」が伴っている】のです。もし、実力が無いのにプロ野球の監督さんが知り合いで、裏口から入れてもらったとして、どうなると思います?間違いなく、結果は残せず、ファンからは袋叩きにされ、起用した監督も批判されるでしょう。

「行動」が伴っていないので、実力もつかないからです。

「ごめんなさい」も、「ありがとうございます」も、そこに【行動】が無かったら、思っていないのと一緒だと思います。遅刻してしまったら、その日は一生懸命働くのもそうですが、次の日に誰よりも早く行くとか、有難いな~と思ったら、社長だったら給料を上げたりご馳走したり、部下だったら今まで以上に頑張る行動を増やしたり、そうやって行動し合うからこそ「信頼関係」が深まっていき、最強の組織(家族、チーム、会社、等々)になっていくのではないでしょうか?

あなたがどう思っているかなんて、みんな知っている。

「そんなことない、違う」と言ったところでそれは、そう思いたくないだけで、実際は【行動がすべて】。(『魂が震える話』けい)

西願寺では、次なる ” 行動 ” として 2021年10月9,10,11日に「授戒会(じゅかいえ)」【仏教徒としての生きる指針を学び、戒名を授かる儀式】を予定しています。準備委員会が一丸となって ” 行動 ” を起こしてますので、共々に阿弥陀仏、善導大師、法然上人の ” 救いのトライアングル ” を学ぶと共に、道をお示し下さったお釈迦さまの弟子になることを 心よりお勧め申し上げます。合掌

十夜の総回向として、多くのご参拝をいただきました。

法話は近江八幡市内の北元明教上人。3年後の授戒のお説教をお願いしています。

北元上人は私より3つ先輩の和尚さまです。
西願寺の授戒会は、受者はもちろんですが、近江八幡市内の僧侶も切磋琢磨しながら進めたく思ってます。    市内の僧侶方だけで勤められれば、今後、各ご寺院の檀家様に負担が少なく勤められるのではないでしょうか。
右上でメモを取ってるお上人は見えますでしょうか?

勉強熱心な柴田上人。若手のホープとして、3年後 期待してます(笑)
八幡市内の僧侶方よ、チェスト!!

〈西願寺授戒会について〉
・参加費用は6万円に決定しました。あと先祖回向を承ります。参加者には戒名の巻物、数珠、袈裟、経本、浄衣をお授けします。(昼食あり)
・宗派は問いません。(但し、浄土宗の作法となります)
・執拗な勧誘は致しません。後に檀家になる必要もありません。
・あくまで修行ですが、勉強会の延長で信仰を深めていく感覚でいていただければと存じます。(希望者はイス席です)
・亡くなった方への授戒【贈授戒(おくりじゅかい)】、遠方や病気、仕事等で西願寺に来れない方(欠席)の相談もお受けします。
・定員になり次第、募集を締め切ります。ご了承下さいませ。

最近、種々の問い合わせが増えてます。授戒会の他、骨仏、永代供養、琵琶説教、葬式、ペット、水子供養等々は090ー6600ー6418まで 気楽にどうぞ。

カテゴリー: 未分類   パーマリンク