牛頭天王のご加護 ~レブル250~

お盆も佳境に入りました。住職もなんとか頑張ってます。色々なお宅に伺い、若い方と話していて気付いたけとがあります。それは ” 願い ”” 夢 ” をガツガツと持つ人が少なくってきた気がするのです。

これは時代背景が大きく影響しているのだと思います。その土壌は良くも悪くも ” 体験 ” からきてると存じます。「小さい時に欲しかった物を大人になって手に入れる!」「憧れだった大人の真似がしたい!」とか幼少期の体験が願いや夢に繋がるのだと思います。しかし現代は、手元に現金が無くても色々手に入り、マスコミが大人を叩き、グレーゾーンを許さない成熟?した社会になり過ぎたことが一因にあるのかもしれません。

住職は昭和50年の生まれですので、明治、大正、昭和(戦前〜戦後〜バブル期)、平成、令和の人々の変遷を目の当たりににしている世代です。特に幼少期は明治・大正の方々から憧れを抱いた世代です。

前回のブログを読んで下さった読者から「牛頭天王により何の願いがかなったんですかー?」という問いを多くいただきました。色々ありすぎて … また 個人的なことですので言う事は憚れるんですが、一つ告白すると250CC のバイクにご縁がありました、、、この時点で、ありとあらゆる方面から、カッコつけ!、生臭坊主!、布施を返せ!、ここには納骨せん!等々、色々聞こえてきそうですが(汗)、、、安心して下さい。西願寺での収入は 未来の納骨の方々を末永く守るため、ほぼ返還しています。他の収入で購入しますからm(_ _)m

この夢のバイクが手に入れたのは、やはり幼少期の体験です。昔、西願寺の隣に豆腐屋さんがありました。そこに亀治郎さんという大正時代生まれのお爺さんがいっらっしゃいました。お孫さんが私と同世代で、毎日のように遊びに行かせていただいてた記憶があります。たまに亀治郎さんも出てきて遊んで下さるんですが、いつも倉庫に連れて行ってもらい 愛車のバイクの音を聞かせて下さったんです。そして「いいだろ~、いいだろ~。大人になったらこんな遊びもできるんだぜ!」と低いしわがれた声で仰ってたのを覚えています。それからバイクが憧れになりました。

そうして 大人になった私は僧侶となり、勤めのために原付バイクに乗る機会ができました。50CC では30キロ以上で速度違反になるので、早々と中型免許を取り125CC の原付に乗り お詣りに走る日々ですが、去年、とっても格好いいバイクを街中で見つけたんです。それがHONDAレブル250でした。


女性が乗っていた このアメリカン
バイクに一目惚れしました!

幼少期の体験もあり、一目惚れしたバイクを見つけ、何店舗も店を巡りましたが、世界情勢の影響で部品がなく 売ってる店がありません。予約しても納期未定。予約すらできないというバイクだとわかりました。そこで、牛頭天王像に祈祷をして「何とかご縁をいただけないですか? アメリカンバイクに乗るワイルドな坊主は面白いでしょ?」とお願いしたら、翌日に契約が成立したんです(笑)。

私が欲しいと思っていた時点で
超品薄でした。
中古車の方が高いという異常事態
だったそうです。

次の日、牛頭天王のご加護があればと 近江八幡のHONDA店に「いつまでかかってもいいので!」という強い思いで予約に行きました。そしたら、あいにくその日は定休日(泣)。仕方なく、Uターンするために近くの店の駐車場を拝借しようと思ったら、その店がレッドバロンでした。バイクに無頓着な私は知らなかったんですが、全国にある中古のバイク店でした。

せっかく来たので・・・と店に入ると、たまたま店長さんがいらっしゃいました。事の経緯を話しますと・・・1分ほど沈黙の後、「本当に買われる意思がありますか?」と。「あります!」(即購入というのは 迷ったんですがw)と答えると、「一見さんには絶対お伝えしないんですが、当社で一台だけ確保できる権利を持ってるんです・・・よければ・・・」。嘘のような本当の話で、もう…「牛頭さま~♡」状態でした。

引き寄せられるように入ったレッドバロン

ということで、現在はバイクの趣味を楽しんでいます^^。中型免許を取得してミッションは25年ぶりでしたので、最初はエンストしまくりでしたが(汗)・・・将来は亀治郎さんのように自由な楽しみをもって老後を楽しみたいと思います。これが 承認欲求を持たない ” 自由な住職像 ” のうちの一つです。もちろん法務は誠心誠意いたします。

あと12年後、数え年で還暦になる私は、若い人から「あぁ、ハーレーダビッドソンに乗ってる あの琵琶法師、いつも楽しそうやな~」と笑顔で言われることを夢とします。合掌

遠方に行く技術や体力、時間はまだありません(笑)
西願寺の近くに 国民休暇村があり、
その手前にレッドバロンの保養所や
シャーレー水ヶ浜という景色が最高な喫茶店があり、
お茶をするのがささやかな楽しみです。
バイク好きにはたまらない地に
住んでることを再認識しました。

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