現在、NHK連続ドラマ小説で「マッサン」が、好評 放映中です。毎朝、楽しみにされている方も多いのではないでしょうか。日本でのウイスキー作りに生涯を捧げたマッサンこと亀山政春と 妻 エリーの二人三脚の物語で、ふたりは 行く手にどんな困難が立ちふさがろうとも決して諦めることなく、ひたむきに夢を追い続けます。大正時代には珍しい国際結婚で、価値観が異なる若夫婦が ” 根気と決意 ” で歩んでいく姿に胸を打ちます。
平成の若者とは対照的です。近年は 大学を卒業して 会社に就職した三分の一が、3年以内に会社を辞めているという調査結果があります。やむを得ない事情で辞める人、起業や独立、希望する転職先からの引き抜きなど、理由は様々だと思いますが、三分の一(十数万人)という数の多さは、若者の「打たれ弱さ」や「根気のなさ」を表しているのでは?!という声もあります。
” 青い鳥症候群 ” という言葉はご存じでしょうか。これは「自分が心から満足できる職場が他にあるはず」「自分の能力や才能を最大限に発揮できる仕事が他にあるはず」と、理想の仕事を求めて転職をくり返す人の心理状態を言いいます。メーテルリンクの童話『 青い鳥 』の中に出てくるチルチルとミチルが、自宅で飼っている鳥には目もくれず、幸福の青い鳥を外に探し求め 追い続けたように ” 青い鳥症候群 ” の人は、まだ出会っていない仕事の中に、見果てぬ理想を追い続けるのだそうです。
アメリカのジャック・フォスター氏は、『 アイデアのヒント 』(阪急コミュニケーションズ)に次のように述べられています。「 肝心なのは「 根気 」だ。才能じゃない。才能があって成功しない人はうようよいる。金じゃない。金持ちに生まれて、貧しいなかで死ぬ人はたくさんいる。天才じゃない。天才が報われないのは、ほとんど常識だ。教育じゃない。世の中には学のある落伍者があふれている。運じゃない。運命の気まぐれは何人もの王の命を奪ってきた。根気と決意だけがすべての道を拓く 」
もちろん、才能や財産、教育や運も大切ですが、幸福は外からやってくるものではありません。なぜなら外の世界は、己の内から現れる現象に過ぎないからです。まず、内面から湧き出る ” 根気と決意 ” ・・・ここからすべてが始まるのです。「 幸せの青い鳥 は、心の中に住んでいるんだよ。頑張れ! 」こんなことを思いながら、これからもマッサンとエリーを応援していきたいと思います。合掌