月別アーカイブ: 3月 2016

煙管(きせる)

今年は満年齢で厄年となりました。これは仏教思想ではありませんが、法然上人は「世の習いは大事にせよ」というスタンスですので、慎んだ生活を心掛けたいと思っています。 厄について調べてみました。男性の厄年は、本来の意味は「役年」と言って、昔の日本の風習で村単位で行われていた村の「役」がまわってくる年のことを指し、多くの神事役に参加できるようになる年のことでした。つまり、一定の年齢に達したことへの感謝、社会的な地位にもついて周りからも社会的にも認知される年齢です。その大役を果たすために 災いから逃れるためにも厄払いを受けたり、不浄を避け、行動を慎むことなどが要求されました。現在は、本来の「役」の意味が薄れてきつつありますが、心身の節目として、忌み嫌う部分が残ってしまったと推測します。 では、周りの者は 厄年の人に何をしてあげたらよいのでしょうか。それは「長いもの」を贈るのが良いと言われています。男性だとネクタイやベルト、女性ならスカーフやネックレスなどを贈ることが多いようです。今回 私はなんと・・・「煙管(きせる)」をいただきました! 長いものには長寿を願う気持ちが含まれています。 近代は嫌煙の風潮が強いですが、江戸時代の喫煙率は かなり高かったようです。文政3年(1820)に 江戸の煙草屋、三河屋 弥平次が記した『狂歌煙草百首』によると、「煙草を吸わない者は100人中2~3人であるという」とあります。特に明治期は、失業した刀職人が大量にキセル製造業界に流れ、芸術的な煙管の最盛期を迎えたようです。厄年の慎んだ生活とはかけ離れますが・・・心の長寿を祈り、粋に一服したいと思います! お施主さま、どうもありがとうございました。大事にさせていただきます。合掌 ※近代的な生活用品に囲まれた暮らしの中に、日本の伝統的な道具を取り入れ、文明と文化の調和がとれた生活をしたく思っています。素敵な物がありましたら大歓迎です!  着物や小物、SOUSOUの衣服 … 和の暮らしが楽しく、豊かになることを啓蒙する住職を目指してます。

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先代住職の遷化

先日、2月28日1時1分。父であり 西願寺第三十世の金森邦雄が遷化いたしました。思えば、ちょうど一年前の3月6日に入院し、丸一年の闘病生活でした。生前のご厚助に 心より御礼申し上げます。先代の足跡をお伝えするため、私のお通夜の挨拶を掲載させていただきます。 本日は お足元の悪い中、先代・金森邦雄の為にご参列いただきまして、誠にありがとうございました。ご参勤いただいた各御法中・御寺院様や檀信徒の皆様、好みの方々の心のこもった お念仏の声に、父は大変喜んでいることと存じます。 先代は 雪化粧の本堂を眺めるのが大好きでした。父の思いが この季節外れの雪に表されていると思います。 そんな父は 昭和22年1月2日、この西願寺に生を受け、地元の岡山小学校、八幡中学校、そして彦根東高校、京都の佛教大学を経て僧侶となりました。いったんは滋賀県庁に奉職をしましたが 僧侶の身・・・地元に居いる方が檀信徒のお役に立てると判断し、近江八幡市役所にお世話になりつつ 西願寺を護ってまいりました。 ただ 先々代の二十九世・定雄の代が長かったため、住職就任は平成14年(55歳)の時でありました。そして 私に住職を譲ったのが、平成21年(62歳)の時でありましたので、三十世としての在任期間は わずか7年でした。しかし その後も、私が自坊に居ない生活をしているため、実質は父が蒲生第三組一部の部長、あるいは西願寺の法務を一手に引き受けてくれたのが現実であります。 隠居後も含めても 約14年という短い期間でありましたが、先代の功績として、本堂が登録有形文化財(平成17年)に指定されるよう尽力し、また 国の重要文化的景観 第一号の指定(平成18年)、本堂屋根ヨシの葺き替え(平成20年)、晋山式で住職の交代、46年ぶりの五重相伝の開筵への準備(平成21年)、また隠居後も 御本尊が県の有形文化財に指定(平成27年)される仏縁に巡り合いました。先代は 自らが輝こうとするのではなく、陰ながら物事をよき方向に導く傾向にあったかと存じます。 また 晩年は弟子をとり、自らの代わりに西願寺や私を支える僧侶を育てました。まさしく ” 陰ながら寺を支える存在 ” であったことを感謝しております。 今から ゆっくりして欲しい と思っていた矢先 … 約一年前の3月6日に肺炎を患い 入院をしました。その後 入退院を繰り返し、母・洋子と二人三脚で復帰を目指してましたが、肺気腫を併発し、最期は心不全で眠るように お浄土へ旅立ちました。享年70歳でありました。 この1年間は病に苦しんでおりましたが、今の先代の安らかな顔を拝してますと、「お父ちゃん よかったなぁ! … 続きを読む

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