令和3年も半ばに差しかかりました。皆様、いかがお過ごしでしたでしょうか? 西願寺においては 授戒会開催の年でもあり、またコロナウィルスという未知の病いの流行もあり、忘れられない年となりそうです。
住職は ある願掛けをしており、昨年8月8日から実行していることがあります。それは ” 五穀断ち(ごこくだち) ” です。これは修験道のひとつで、修行や立願成就のために穀物を食べずに行うことで、穀断ち(こくだち)ともいいます。五穀というのは5種類の穀物のことで、「米・麦・栗・豆・稗(ひえ)」をいいます。もちろん断酒もしています。
私はこの修法で体重が約10キロ、腹囲は8センチほど減りました。五穀断ちの効能は、体の中に居る3匹の悪者が 食べる物がなくなって出て行くといわれます。その3匹とは「貪り、怒り、愚痴」の煩悩の親分です。その悪者が出て行くことで、心と体が覚醒して 霊的人生が身につくと云うのです。心には「反省」(×貪り)、「感謝」(×怒り)、「報恩」(×愚痴)という幸福への段階を悟り、身体は(現代風にいえば)、 「糖尿病」(×貪り)、「癌」(×怒り)、「認知症」(×愚痴)が除かれるのだと推察しています。
江戸時代に、百発百中の人相鑑定をする水野南北という方がいらっしゃいました。600人もの弟子を持ち、万に一つの狂いなく運命を爆裂に良くする具体的な方法を編み出された方です。その方の教えの一つが ” 食事の節制 ” でした。要約しますと、
規則的に小食、粗食を続けられれば、持って生まれた運命よりも急上昇できる。元々多くの徳を持って生まれている者もいるにはいるが、飲食を慎まないことで持って生まれた徳を 誰もが例外なく減らしてしまう。それとは逆に、持って生まれた運命が悪く、たとえ徳が少なかったとしても、3年以上飲食を慎み、継続した者は運命が必ず好転する。
腹八分で医者いらず
腹六部で老いを忘れる
腹四部で神に近づく
現代は飽食の時代ですので 粗食はなかなか難しいですが、今の食事から2割の量を減らされるだけでも 運命が変わることと存じます。「運命」は ” 命を運ぶ ” と書きます。つまり、(大いなるものと波長を合わせ)行動することが大切です。理屈をこね回して 人を批判することが正しいとされる世の中ですが、(そんな人々と波長を合わせず)信仰に生きるというのは面白いものです。
人間界は 期間限定の魂の修行場です。つまり、あの世が救われる方法さえ手に入れば、この世の目的を ほぼ達成したことになります。あとは人を不幸にしない立願であるならば、どんどん挑戦していきましょう。徳積みで、健康な体と反省 → 感謝 → 報恩の幸せのスパイラルを得ることによって、さらに魅力的な人生が歩めることでしょう。
改めて・・・皆さん、この1年を振り返って 何をされていましたか??
オリンピックの開催の是非やワクチン接種についての批評家だけでは これほど寂しいことはありません。今年も残り半分です。飛躍の寅年に向かって 徳を積む生活ができれば最高ですね。合掌