牛頭天王の縁日

7月15日は牛頭天王の縁日になります。京都の八坂神社では 祇園祭を盛大にされますが、姫路の廣峯神社では何も行われないとのことで、琵琶の奉納演奏に行ってきました。牛頭天王は、インドの牛の頭に似た牛頭山に住んでいたとされ、疫病防除の神でした。あまりに霊力が強いため 仏教聖地、祇園精舎の守護神も勤めていたとも云います。日本には 聖武天皇の時代、天平5年(733)に吉備真備が この広峰山にお祀りしたのが最初だと伝わります。

廣峯神社の山門
雨が心配でしたが、ちょうど梅雨の
中休みとなりました。

巫女さまによる舞

ご宝前での琵琶奉納
『平家物語』より「祇園精舎」と「那須与一」を語らせていただきました。

式典後、別室にて茶話会を開いていただきました。
宮司の幸田さま。廣峯神社の末裔、廣峰さまもから
色々歴史についてお話を頂戴しました。

皆様と記念撮影

最近、住職のブログにちょくちょく出てくる牛頭天王ですが、ピンと来る人は 今の日本に ほとんどないと思います。しかし 150年前まで日本の津々浦々で信仰された神様だったのです。残念ことに 慶応4(1868)年の「神仏分離令」で、牛頭天王の神号を用いる寺社は その名前を改めろ!と厳しく禁止令を出されたことで忘れられた存在になりました。人間が神を消すというのは恐ろしいことですね・・・それをきっかけに、日本の民族性、精神性、国運がガタガタに落ちた気がします。

私は琵琶で 諸行無常を語っているためか、” 滅び ” にシンパシーを感じます。人間界ですので 流行廃りがあって当然ですが、大事なものは残す努力をすべきだと考えています。今の日本にはそれがありません。何でも使い捨てです。それを説くべき僧侶であっても ありがとう、おかげさま、感謝、ご恩を実践されてる方が少なくて愕然とします・・・あと20年もしないうちに現在の生活様式が すべて通用しなくなるといいます。そんな中で晩年を迎えるというのは不安ですね・・・諸行無常の世に翻弄されないためにも、確固たる心の安定が必要です。今こそ積極的に神仏と親交する時期に来ていると思います。信仰は一日にしてなりません。

寄付をさせていただいたら、御堂前に
玉垣を建てていただきました。

” 人は二度死ぬ ”と言います。一度目の死は 肉体の消滅二度目の死は その存在を完全に忘れ去られたとき。過去、方々で活躍されていた牛頭天王方は、必死に居場所をさがしておられるはずです。それらの神霊方を西願寺でいったんお預かりできればと真剣に思っています。その願を立ててから、実際、念いが実現しすぎて恐いほどです。皆様にも御利益のお裾分けををしたいと存じます。株ではありませんが、今が買いの神様ですよ(笑)。御堂建立にご協力いただける方は、ぜひぜひお願いします!合掌

ご宝前にて 西願寺の念持仏に御魂分けを
していただきました。

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