選択の積み重ね

現在、FIFAワールドカップ・ブラジル大会が盛り上がっています。この間、Jリーグは中断されていますが、先日、大宮アルディージャ主将の菊地光将選手が、ご家族と西願寺へ遊びに来てくれました。ご身内の法事を勤められ、翌日、改めてお寺まで来てくれたのです。彼は物静かな好青年で、惚れ惚れするほど均整のとれた体でした。倍返り毘沙門天に祈る姿に、霊像と呼応される精神性の高さを感じました。日頃 どんなストイックな生活をされてるのでしょうか。今後の活躍に期待します。

よく ”人生は3万日”と言いますが、プロと呼ばれる方は、限られた時間に しっかりとした積み重ね、いわゆる ” 物事の選択 ” をされておられるだと思います。本を読むか、読まないか。学ぶか、学ばないか。続けるか、やめるか。挑戦するか、あきらめるか。自分の責任にするか、誰かのせいにするか。人を愛するか、憎むか。笑うか、怒るか。楽しむか、つまらなくするか。今やるか、今度やるか。すべて自分の態度一つで決まるのです。人は自ら選択を行い、その選択が結果をもたらします。物事を極められた方は、どんな小さな選択も おろそかにされてないはずです。

私は僧侶という役柄、いろいろな著名人とお出会いする機会がありますが、やはり本物と呼ばれる方になればなるほど、表舞台とは裏腹に 物静かな印象があります。それほど高みを帯びる為には、日々の地味で単調な 鍛錬の繰り返しが大切で、その忍耐強いお人柄が にじみ出るだと拝察します。

イエローハットの創業者、鍵山秀三郎氏はこう述べておられます。

「 皆さん方がこれから人生を送っていくについて、自分の人生は人並み以下でいいと思っている人は一人もいないと思います。人並みか、できれば人並み以上になっていきたいという希望を持っているのではないかと思います。けれども、何か特別なことをしないと人並みになれないのではないかと思って特別のことを探しているうちに人生の半分ぐらいきて、特別なことがないと気がついたときにはもう遅いということがあります。特別なことを探すよりも、当たり前のだれでも知ってはいるけれどもやっていないことはいっぱいあります。そういう小さなことに目を向けてそれを徹底していただくことをまずお勧めしたいと思います 」(『凡事徹底』 到知出版社)

人は有名になりたい、刺激的な人生を送りたい、影響力を与える人になりたい等の夢を求めますが、それは、日々の ” 選択の積み重ね ” の結果です。つまり、人は能力で決まるのではなく、 ” どんな選択をするか ” で将来が決まるのです。決して年齢や環境、他人のせいではないことを肝に銘じねばなりません。あわてず、あきらめず、自分は人に何ができるのかを考え続ける・・・そうして、” 最高の自己を差し出せる存在 ” となれた時、本当の輝く人生となるのではないでしょうか。合掌

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