先日、東京は世田谷の大吉寺さまに琵琶説教でお邪魔しました。今回で16回目の講演ですが、コロナウィルス感染拡大で6年ぶりのご縁となりました。堂内満席の200名の参拝の方々に、温かい拍手を頂戴したのが嬉しかったです。
午前中の講演でしたので 前泊させてもらい、副住職の成田淳教上人と久しぶりに夕食を共にしました。以前も申しましたが、彼と私は同じ誕生日で、昭和50年(1975)1月28日生まれです。
会食中、何気に「プラスマイナスゼロの法則」を話をしてました。それは、不幸だけしかない人生、幸福だけしかない人生などあり得ない。人生、何かを得たら何かを失い、何かを失えば何かを手に入れる。そして最後に幸不幸はプラスマイナスゼロになるという法則です。
最終的にゼロになるという結果平等的な考えは仏教に反しますが、今回は 〝 光と陰〝 がプラマイゼロで交錯してるのが人生だという解釈で話をしてました。
同じ日数を生きた彼を観ていると思います。それは、現在の幸せな環境は生まれつきでないことを … 今の表に現れる活躍(輝く部分)のみを見れば、やれ 大寺の威光だの、親の七光りだの、生臭坊主だの、運がいいだの、チヤホヤされているだの、様々な偏見があると思います。
しかし「プラスマイナスゼロの法則」に当てはめて見れば、その光と同じだけの深い陰があるのです。その陰が、苦悩や精進、人々への慈愛の心に当たります。
物事を成し遂げるためには、プレッシャーを跳ね返す精神力や忍耐、世間の流れを読む力や不動心 等々が必要です。現代人は、そのいう陰の部分への尊敬や感謝というものを見失っているように感じます。
真理は「陰を見つめてお陰さま、ご恩を知って有難う」なのです。この境地になれれば、真なる意味での「プラスマイナスゼロの法則」が理解できるんだと思います。
「世の中には 〝 光と陰〝 がある。光を疑い、嫉妬や否定する人は徳が吸い取られ、お陰や有難さを感じる人に徳のポイントがドンドン貯まっていく。コツをつかめば、成功も失敗もなく 幸せを感じるばかりになる。この裏技を知ってる僕たちは無敵だなぁ〜。徳のポイ活こそが仏教(幸福の近道)だよね^ ^」
修行を満行して30年が経ち、50歳での再会に淳教上人とそのような話で旧交を温めました。合掌