節分

本日は節分です。語源は 「 節分(せちわ)かれ 」 と云われ、季節の分かれ目をさします。もともと古代中国の陰陽思想では、冬と春の分かれ目は 陰と陽の対立が激しく、人々に災いをもたらすと云われてました。つまり、その災いを鬼にみたて邪気を払い、新しい季節を迎えるのが 現在の節分行事になります。

寺院では豆まきをしました。豆には魔を滅(まめつ)する力があると考えられ、まくことで邪気を払い、福を呼び込むと云われます。残った豆は ” 年の数+1 ” だけ食べ、無病息災を祈ります。柊挿(ひいらぎさ)し は 鬼の好物である魚で鬼をおびき寄せ、柊のとげで鬼の目を一気に刺すためだそうです。逆に 焼いたイワシの頭は、悪臭で鬼が近寄らないと云います。枡入りの豆と一緒に玄関先に置くと魔除けになります。

食事は 恵方(えほう)巻き がいいでしょう。関西では太巻きを鬼の金棒に見たてて食べる風習があります。具材は七福神にちなんで、かんぴょう、でんぶ、きゅうりなどの7種類。恵方を向いて 無言で食べ終わることがポイントです。その方角は 京都の神泉苑でわかります。ここは日本で唯一の恵方社があり、平成27年は西南西と出てました。境内にある料亭、祇園平八 で恵方巻きを買って食べると ちょっとした贅沢が味わえます。

こんな紹介をすると、暇な人やなぁ~と笑われるかも知れませんが、忙しい現代人こそ 目に見えないものに思いを寄せる余裕がほしいものです。鬼は元々、「陰(おに)」、「穏(おん)」から変化したと云われ、具体的な姿はなかったそうです。人間の想像力を超えた存在に 畏怖と尊敬の念を持って感謝する・・・こんな時間を作り、新しい季節を迎える方は ” 粋な人 ” だと思います。合掌

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