真空チタンカップ

前回、厄年の方に「長いもの」を贈るとよい。長いものは、厄を超え ” 長寿を祈る ” の意味だと申しました。この度は、チタンカップを頂戴しました! 新潟県燕市にあるサスギャラリーの真空チタンカップです。ご存じでしょうか? 特徴は、バーナーで炙っても中の氷が溶けないという驚きの保温力にあります。長時間 保温できるコップですので、まさに「長いもの」です(笑)。

桐箱に入れられた真空チタンカップ  

桐箱に入れられた真空チタンカップ  

その秘訣は、カップの二重構造にあるようです。真空状態の空間部分は 熱を通しにくい性質があるため、冷たさも熱さも外部の影響を受けずに 温度を維持できます。つまり、氷が解けにくいので 飲み物の味も薄まらず、また 熱いものを入れても 持つ手は熱くなりません。さらに 結露で手やテーブルが濡れてしまうこともなく、コースターもいりません。さすがの一言です・・・ここまで来るのに、相当の努力と知恵が重ねられたと存じます。サスギャラリーは、元々 魔法瓶の会社でしたが、その技術を 茶の間で活かせないだろうかと、高い目標と地道な努力を積み重ねられたとお聞きしました。

断面図             ※戴いたものではありません・・・。

断面図                  ※頂戴したものを分解した          のではありません・・・

高原 慶一朗氏のお言葉です。
「高い目標と地道な努力、それが仕事で成功するための両輪ではないでしょうか。人生においても、自分の血肉となる体験は非凡な出来事だけから得られるものではありません。ドラマチックな出来事だけが「体験」ではないのです。これといって特別なことがない平穏無事な1日からも、私たちはたくさんの栄養を得ているはずです。平凡さから得た栄養と、非凡さからもたらされた滋養の間に差があるわけではなく、平凡な日の積み重ねの果てに、非凡な1日が訪れてくるのです。むずかしい球をときどきホームランする打者。やさしい球を確実にヒットにする打者。野球にも、こういうタイプの別があるようです。非凡なひらめき型と平凡な積み重ね型ともいえますが、私が買うのは後者です。そこに「平凡のなかの非凡」を見るからです」(『理屈はいつも死んでいる』  サンマーク出版)

まさに日本文化の結集が詰まったカップを頂戴しました。斬新な商品のように見えますが、実は 伝統工芸フロアに売ってるようです。伝統の中にモダンを感じる一品です。” アラブの富豪が爆買いした魔法のコップ ” だとか、” 各国首脳への贈答品 ” と云われる 日本の誇りの品ですが、その原点は「平凡のなかの非凡」の精神にあります。お寺のあり方でも同じです。刺激を求めて 熱しやすく冷めやすいの繰り返しでは長続きしません。このカップのように 一定の熱量を保ち続ける精進をする・・・ここから得る幸福こそが本物なんだということを学びました。お施主さま、誠にありがとうございました。僧侶は布施でお育ていただいてます^^。合掌

機能性はもちろんですが、持った時の軽さや手にしっくりくる持ちやすさと手触りが最高です。

機能性はもちろんですが、持った時の 軽さや手にしっくりくる持ちやすさと 手触りが最高です。

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