酉年の心構え

新年になりました。本年も宜しくお願いします。平成29年は酉(とり)年です。十二支の運勢でいえば、10番目の干支になりますので、一年を12ヶ月でたとえると10月をあらわします。つまり秋の季節。草木が成熟から収穫の段階へと移行していく運勢とされ、形となって 良くも悪くも 今までの成果が出る年となります。

ちなみに昨年は申(さる)年。「申」という字は ” 稲妻 ” を表した象形文字で、稲妻は空をふたつに割ることから、吉凶が分かれ 流動的になりやすい年でした。また9月(9番目の干支)は台風シーズンで、天候の荒れやすい時期です。その通り 国政では、安保をはじめ、意見が分かれる重要法案が目白押しの年でした。また天皇陛下の生前退位のお気持ち。首都・東京では、都知事の資質や オリンピック関連で賛否が入り混じり、芸能界では 国民的アイドルのSMAPに亀裂が入り、解散するという事態がありました。

世界の情勢を見ても、イギリスでは 国民投票による僅差のEU離脱。アメリカ大統領戦では まさかのトランプ氏当選。韓国大統領のスキャンダルによる大規模なデモ。ロシアとの北方領土 二等分計画 等々を見ても、真っ二つに割れる 大荒れの一年でした。

さらに、猿(申)は 木から木へコロコロ移り変わる習性から、” 心変わりの年 ” とされます。世間では 週刊誌による暴露ブームでありました(汗)。不倫した芸能人や薬物使用をした人が 会見を開く様子を多く見た気がします。あながち干支は、世相を表す鏡なのかもしれません。

稲妻(申)は、空をふたつに割ることから、吉凶が分かれる年を云います。

稲妻(申)は、空をふたつに割ることから、吉凶が分かれる年を云います。

申(さる)年は、煩悩から離れることが吉。三猿「見ざる、言わざる、聞かざる」

申(さる)年は、煩悩から離れることが吉。     三猿「見ざる、言わざる、聞かざる」

話を酉年に戻しましょう。「酉」という字は ” 酒つぼ ” を表します。確かに酉に氵(さんずい)で酒になります。入れ物を象徴する年ですが、どのように満たすかは 皆様次第です。そのコツは、朝、必ず決まった時間に鳴く、鶏(にわとり)に習えと言います。 もともと鶏は、「時」を知るために飼われていたというくらいです。物事の ” 兆し ” (気配)に敏感になり、先回りして 人の気持ちを汲める方が吉と出ています。

自分と他人の仲を円滑するのはもちろんですが、周囲を円満にする気配りは大吉です。 ” 犬猿の仲 ” という言葉がありますが、元々仲の悪かった猿と犬の間に入って喧嘩の仲裁をしたのが「とり」だと云います。確かに おとぎ話の『桃太郎』に出てくるお供は、犬、猿、キジ(鳥)でした。[※ちなみに鶏はキジ科にあたります]

十二支に当てはめれば、去年は申(さる)で 来年は戌(いぬ)。猿と犬の間にいるのが鳥で、まさしく 仲を「とりもつ」と 功徳が貯まる年なのです。どうぞ、よき縁を「とりこみ」、酉(酒つぼ)に功徳が満たされ、皆様が幸せに過ごされることをお祈り申し上げます。合掌

酉の字は、もともと「酒つぼ」を表します。

酉の字は、もともと「酒つぼ」を表します。

カテゴリー: 未分類   パーマリンク