修正会(平成31年)

新年、明けましておめでとうございます。平成最後の正月になりました。旧年中は ひとかたならぬご尽力をいただき、心より感謝申し上げます。また、本年も 相変わりませぬようお願い申し上げます。今年も元日の10時から修正会を勤め、壇信徒を始め、参拝者の一年のご多幸を祈りました。その時の法話を掲載します。

昨年に引き続いて、得度を受けた息子達が手伝いをしてくれました。彼らも中3と中1。思春期で、和服を着て、人前で声を出すのは恥ずかしいはずですが、素直に座ってくれるだけでも有り難いと思っております。このような土壌ができているのも、ひとえに、壇信徒様の西願寺に対する熱意のお陰だと思って喜んでおります。

さて、今回も新年にあたり、干支の話から入りましょう。今年の干支は何ですか?そう、亥年です。この字で「いのしし」・・・毎年申しておりますが、十二支の運勢でいえば12番目。結びの干支になりますので、一年を12ヶ月で例えると、今年は12月の運勢を表します。つまり12月ですので、育った果実の収穫が終わった後の段階で、春に向け手入れをしている時期が本年であります。ですので、今年は個人の結果を求めるより、今後につながる土壌作りをする時期だとお考え下さいませ。個人の結果よりも土壌作りが優先です。

また、干支の節目と同時に「平成」の終わりでもあります。どんどん新旧の価値観が統合されていきます。新しい流れに対して、どのような態度で臨むかも問われる年でもあり、このような転換期においては、「変えるべきこと」と「変えてはならないこと」を見極めて、取捨選択しなければなりません。亥は鼻がきく動物です。まるで農家の方と 猪との生きる為の知恵比べのような・・・時代に翻弄されない先見性を持たねばなりません。年を重ねれば重ねるほど 難しい舵取りですが、今年は 個人の威厳を保つよりも、今後につながる土壌作りが優先の時期とお考え下さいませ。それが吉の年だと存じます。

ちなみに、昨年の出来事を振り返ってみましょうか。年末に発表された「今年の漢字」。平成30年の世相を一字で表す漢字で選ばれたのは「災」という字でしたね。応募者が選んだ理由として、北海道や大阪府北部の地震、西日本豪雨や台風、記録的猛暑などが挙げられたようであります。まぁ、天候以外にも色々荒れた1年だったように思います。それを「十二支の干支」の運勢で当てはめますと、昨年は戌 (いぬ)年でした。漢字に直すとこうなりますね。「戌」。戌は「忠犬ハチ公」というように、「忠誠を尽くす動物」の象徴であります。


 
ですので、謙虚に忠誠を尽くすというのが吉の年だと 去年の修正会でも申しましたが、実際は忠誠とは真逆の、パワハラ、モラハラ、裏切り等の上下関係のトラブルがマスコミをにぎあわせた印象です・・・日体大のアメフト事件や、大相撲の暴力事件、またボクシング、レスリングや体操界の訴え、受験の不正等々・・・一昔前では絶対的な関係である、先生と生徒、いわゆる師弟関係によるトラブルが世を賑わせていたように思います。これも先程から申している時代の流れであります。地位や名誉、権力を持った方が、良くも悪くも落とされた年でしたね。しかし、誰も得をした印象がありません。

調べてみますと「戌」という字は、「伐採のバツ」という字と「漢数字の一」からなる漢字で、一まとめに断ち切る(一刀両断)・・・そんな意味があるので、驚くべきことが起こるのも無理はありません。「戌」も動物であります。忠誠を尽くすと言っても、本能的にガブッと噛むこともあります。気が緩めば信用が失われ、争いに翻弄される傾向の年でもありました。それが出た年だったのかもしれません。ほら、戌に火や水(氵)がつけば、「滅び」という字になりますよね。この火や水(氵)が「煩悩」に当たるのであります。個人の欲望ですねぇ・・・私の周りでも、この一年、大恩のある所に忠誠を尽くさず 不義理をし続け、その報いがきて泣いてる者もあります。ですので、干支の運勢はあながち間違っていないのです。

まさしく、去年の「災」の字。この自然災害も、温暖化等が影響であってのことであります。つまり(ある意味)人災・・・長年積み重ねた人間の煩悩が巻き起こしたといっても過言ではないと思います。来年から新しい元号になりますが、人類が、あるいは日本が「滅び」ないように、お互い智慧を出し合わねばと思う、今日この頃であります。

話を戻しますと、今年は「亥年」・・・イノシシですね。十二支の一番最後の干支。この「亥」の字で「ためる」という意味があります。「亥」に「樹木の木(大黒柱の木)」という字を足すと「核」の字になります。「亥年」に ” 土壌 ” を耕し、 ” 木 ” を生やすことができれば「核」になる ・・・そういった意味で、今年は本当に「物事の肝」の年であります。

西願寺では、2年後の授戒会に向けて種まきを始める第一歩であります。さらなる12年のサイクルに向け、西願寺の足腰を強化する核となる年であります。授戒会の準備委員会の方々も一生懸命、今後につながる土壌を作って下さってます。お陰様で、80人の定員に近付いて参りました!(拍手)。役員や住職は、猪のように ” 猪突猛進 ” の心でやっています(笑)。どうぞ皆様、若い芽を伸ばす土壌作りをしてやって下さい。明日の西願寺に向けて、大きなご支援、協力を頂ければ幸いであります。その、あたたかいお心添えが、また12年後の節目に、生きてても、死んでても(笑)、良かったなぁ・・・と思える日が、必ず来ることを断言します。有り難いことに、現在の西願寺は 過去(現在進行形)の方々の土壌作りの恩恵を受けて、幸せにやっております!! こういう幸せを噛みしめられるのがお寺なんですねぇ・・・。

これにて、平成31年(亥年の教訓と心構え)の話を終えさせていただきます。ご清聴、誠にありがとうございました。同唱十念

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