一つの言動が未来を変える

今月9日、京都・太秦映画村東側の住宅で殺人事件が起きました。まだ記憶に新しいと思いますが、クリーニング店の店主が隣家の男性に包丁で刺され亡くなった事件です。私は5年程前まで6年間、 この町内に住んでいました。殺された店主は私の二軒隣の方で、大変お世話になった方でした。報道の通り、よく声をかけてくださり ” 地元の顔役的な存在 ” でした。そして犯人は・・・実は、私の隣に住んでいた方だったんです。ですからこの事件はとてもショックでした。

店主との思い出は尽きませんが、ある時 こんな会話がありました。私がその地域に住んで1年程した時、隣家の方が引越しをされました。その時、この店主が 私の将来を考え「その家を買ってみては?」と強く勧めて下さることがあったんです。色々悩みましたが 断念後、その容疑者が入られました・・・今から思うと、もしあの時、家を購入していれば未来は変わったんだなぁ としみじみ思います。

選挙の時、” あなたの一票が未来を変える ”というキャッチフレーズをよく耳にします。その時は「まさか!?」とは思いますが、今回の体験により、一見 意味のないと思える行動でも、着実に未来は変わっていくのだと確信をしました。また、僧侶をしてますと「あなたの一言に救われました!」とわざわざ御礼を言いに来て下さることがあります。忘れていることも多く 気恥ずかしく思っていましたが、今回の事件で 日々の言動は大事にせねばならないと肝に銘じました。

以前のブログでも述べましたが、ひとりの人間は、家族や友人、知り合いなど、およそ300人と深いつながりをもって生活しているといいます。つまり ひとつの言動で、300人に直接影響を与えることができるのです。さらに、その一人ひとりがまた別の300人とつながりをもって生きているわけですから、300人×300人で、ひとつの言動が9万人に伝染する計算となります。

覚えておかなくてはなりません。私たちは9万人以上の人とつながっているのです。

人間は完全な言動ばかりできませんが、各人の言動によって補い合い、世の中が少しでも明るくなるよう祈るばかりです。今回、被害に遭われた店主のご冥福を心よりお祈り申し上げます。南無阿弥陀仏

 

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