こどもの日

「三つ子の魂百まで」という諺(ことわざ)があります。幼い頃に身につけたものは生涯ついて回るという意味ですが、幼少期の躾(しつけ)は人の一生を決定すると言います。

教育者の川内時男先生はこう仰ってます。「子供を躾けるために絶対に欠かせないものがある。それは”強くて恐ろしいものの存在”である。子供の躾というものは理屈ではない。自分より強くて怖い者が存在し、その強くて怖い者から与えられる恐怖心があってはじめて躾が可能である」と。

私はお爺ちゃんお婆ちゃんっ子で、大正生まれの祖父母は、「強くて恐ろしい存在」を引合いに教育してくれた気がします。例えば「嘘をつけば閻魔さんに舌を抜かれる」とか、「深い池は河童が住んでいて、引きずりこまれるから近寄ってはいけない」「深い山に入っていけば山姥に食われる」「雷が鳴れば、雷神にヘソを取られないように家に入れ」等々、今から思うと子供だましのように思いますが、面白いことに幼少期に刷り込まれた恐怖体験というものは、成長してからでも深層心理に残っているから不思議です。

本日はこどもの日。丁度、西願寺には「地獄絵図」が2幅ありますので、一般公開して子供達に「勧善懲悪」を教えました。効果は覿面で、こちらが驚くほどでした(笑)考えてみますと、一般の家庭には「強くて恐ろしい存在」が無くなったような気がします。近い将来、この地獄絵図を見に来る親子で本堂が一杯になればと思いました。よい子になるよう宗教教育しますよ!(笑) 次回は8月、お盆の時期に公開致します。合掌

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