本日は旧暦4月8日に当たることから、お釈迦さまの誕生日である「旧灌仏(かんぶつ)」の日となります。灌仏会ではご誕生を祝い、誕生仏に甘茶を注ぐ習わしがありますが(※4月9日花まつりブログ参照)、明治初期から新暦の4月8日に変更になったようです。旧灌仏は、毎年必ず「大安」に当たるというので不思議です。
よくある質問に、お釈迦さまと阿弥陀仏の違いは?というものがあります。
お釈迦さまは、約2600年前、インドでご活躍された実在の人物です。35歳で仏という最高の悟りを開かれて、80歳でお亡くなりになるまでの45年間、説かれた教えが「仏教」です。地球上でただ一人、仏の悟りを開かれた方ですので「釈迦の前に仏なし、釈迦の後に仏なし」といわれます。
一方、阿弥陀仏は、お釈迦さまが私たちに紹介して下さった仏です。大宇宙には地球のようなものが数え切れないほどあり、無数の仏がましますとお釈迦さまは説かれます。有名な大日如来や薬師如来、ビルシャナ仏もそのお一人で、すべてはお釈迦さまを通じて存在がわかった仏方となります。仏教用語でこれを「仏仏想念(ぶつぶつそうねん)」といい、どんなに遠く離れていても、仏さま同士は心が通じ合うと言います。(仏=如来)
しかし、ここで大事なのは、諸仏の中で阿弥陀仏のご存在は別格で、指導的立場にあるということです。つまり、阿弥陀仏(諸仏の王)→諸仏(お釈迦様もココ)→菩薩(仏の悟りを求めている修行中の人)→諸神 と格を表せばわかりやすいでしょうか。もちろん、宗教や宗派によって見方はまちまちですが、念仏を唱える者はこのように捉えて、阿弥陀仏中心に救いを求めます。
大宇宙の仏方は皆、阿弥陀仏を讃えてらっしゃいます。地球のお釈迦さまも諸仏のお一人ですから、阿弥陀仏とお釈迦さまはいわば師匠と弟子、師弟関係となります。お釈迦さまは45年間をかけて、阿弥陀仏の本願(御心)を説かれるために布教活動をなされたといわれ、実際、経典の中には阿弥陀仏のお名前が一番でてくると申します。では、大宇宙のあらゆる仏の先生である阿弥陀仏は、どのような救いをもたらせて下さるのでしょうか。それは次回、綴らせていただきます。
本日は、そんな阿弥陀仏を紹介して下さったお釈迦さまの誕生日である灌仏(旧暦4月8日)です。お釈迦様の御出現に心より感謝申し上げます。合掌