祝日の意義

大型連休の真っ只中です。皆様いかかお過ごしでしょうか。お寺は祝日に関係なく法務を勤めています。しかし、どんな忙しくとも 祝日の意義は忘れてならないと思っています。本来 祝日とは、” 国民がよりよき社会、より豊かにな生活を築きあげるため、自然への畏敬の念、歴史、文化を尊び、社会や先人、家族などに感謝をする日 ” です。ただの休日になってしまっては 何の意味もありません。そこで「国民の祝日に関する法律」を記してみます。

元日 1月1日
   年のはじめを祝う。
成人の日 1月の第二月曜日 
   おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます。
建国記念の日 政令で定める日 
   建国をしのび、国を愛する心を養う。
春分の日 春分日 
   自然をたたえ、生物をいつくしむ。
昭和の日 4月29日 
   激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす。
憲法記念日 5月3日 
   日本国憲法 の施行を記念し、国の成長を期する。
みどりの日 5月4日 
   自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ。
こどもの日 5月5日 
   こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する。
海の日 7月の第三月曜日 
   海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う。
敬老の日 9月の第三月曜日 
   多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う。
秋分の日 秋分日 
   祖先をうやまい、なくなつた人々をしのぶ。
体育の日 10月の第二月曜日 
   スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう。
文化の日 11月3日 
   自由と平和を愛し、文化をすすめる。
勤労感謝の日 11月23日 
   勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう。
天皇誕生日 12月23日 
   天皇の誕生日を祝う。

いかかでしょうか。例えば、本日5月5日の「こどもの日」の意義は、” こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する ” とあります。しかし、同月第二日曜日には「母の日」があるためか、「こどもの日」が母に感謝する日であることは、ほとんど忘れられてるのではないでしょうか。その他にも「成人の日」に若者が荒れたり、「秋分の日」に運動会をしたり・・・ひとつづつの意義を反芻しますと、国民の意識と行動は 喜劇のような滑稽さがあります(笑)。

大山 武 氏のお言葉です。「子供たちの健やかな成長には日常生活に根差したアイデンティティーが必要だ。その一つに国民としての共通の風習や伝統行事を家族や地域の人々と共に体験することが大切だ。日本の伝統・文化が凝縮されている国民の祝日はその典型である。日本の長い歴史の中にで先人は、畏敬の念を抱いて自然の恵みに感謝し、生産的な活動である日頃の仕事を離れて、地域の皆でお祭りをするという宗教的情操を熟成してきたが、現在の法律では直接的な宗教的意義は取り払われている」

祝日には、その国の伝統や文化が深く関わっています。現代は 何の自覚や誇りもない人間が多くなったと言いますが、それは物事の意義を考えなくなったツケだと存じます。総代様が小学生の頃は、祝日でも いったん通学があり、その日の意義を教えてもらい 饅頭をもらって帰宅したと聞きます。今一度、国民の一体感、誇りや自信を呼び戻すためにも、学校や地域での行事などで祝日の由来や意義を伝え、感謝の心を育て、この国のことを再認識することが大切ではないでしょうか。合掌

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