立冬

「立冬(りっとう)」になりました。暦では、今日から冬に入ります。「立」には新しい季節になるという意味があり、これから「立春」の前日までが冬になります。

寒い時期になりましたが、お寺には変わらず信者さまが手を合わしに来られます。人間、色々な「心配事」がありますが、信仰心のある方は、いかにして人生を輝かすことが出来るかを真剣にお考えになる素晴らしい人々です。先日、将来に不安を持つ方にこんな法話をしました。

あるアメリカの大学が「心配事」の80%は起こらずに済んでいるという調査結果を発表しました。ということは、実際に起こる心配事は20%となります。しかし、その20%のうちの80%は、信仰心等を持って心の整理をし、準備さえ怠らなければ、大事に至る前に解決できるというのです。つまり、どうしようもない心配事は、全体のわずか4%ということになります。ここから学ぶことは、我々を悩ませるの96%は、ただの取り越し苦労(96・クロー)だといえます。そのように「人生は取り越し苦労(96)が大半なんだ!」と割り切ると(÷2)と、幸せ(48)になるのです。でも、もし心配事が出て来てしまったら?その時は「明らめる」のです。神仏が与えて下さった試練として、有り難く頂戴すればよいのです。その4%が我々を成長させる糧となるはずです。因みに、人間の前頭葉にある「成長ホルモン」の分泌率は、「心配事」と同じ4%だそうです。

こんな法話をしましたら、信者さまは心が軽くなったと笑顔でお帰りになりました。もちろん、人間の根本苦は「生老病死」であります。特に「死」は100%確実な未来です。これは、どうあがいても逃げられません。しかし、大半の「取り越し苦労」を取り去り、それを根本問題を解決する時間に充てられれば、もっと輝かしく生きられるのではないでしょうか。その救いは「お念仏」しかありません。冬はそうのようなことを考え、実践する修行の時季でもあります。合掌

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