大寒

「大寒(だいかん)」です。「大寒」とは、一年でもっとも寒い時期という意味です。全国で 耐寒のための様々な行事が行われ、また、寒気を利用した食物(凍り豆腐、寒天、酒、味噌など)を仕込む時期にもあたります。極寒という「負」を転じて、万物が強くなる時期でもあります。

この時期は、書家・相田みつを氏の『負ける練習』という詩が心に染みます。

「柔道の基本は受身 受身とは投げ飛ばされる練習 人の前で叩きつけられる練習 人の前でころぶ練習 人の前で負ける練習です。つまり、人の前で失敗をしたり 恥をさらす練習です。自分のカッコの悪さを多くの人の前で ぶざまにさらけ出す練習 それが受身です。柔道の基本ではカッコよく勝つことを教えない 素直にころぶことを教える いさぎよく負けることを教える 長い人生には カッコよく勝つことよりも ぶざまに負けたり だらしなく恥をさらすことのほうが はるかに多いからです。だから柔道では 始めに負け方を教える しかも、本腰を入れて 負けることを教える その代り ころんでもすぐ起き上がる 負けてもすぐ立ち直る それが受身の極意 極意が身につけば達人だ

若者よ 失敗を気にするな 負けるときにはさらりと負けるがいい 口惜しいときには「こんちくしょう!!」と、正直に叫ぶがいい 弁解なんか一切するな 泣きたいときには 思いきり泣くがいい やせ我慢などすることはない その代り スカッーと泣いて ケロリと止めるんだ 早くから勝つことを覚えるな 負けることをうんと学べ 恥をさらすことにうまくなれ そして下積みや下働きの 苦しみをたっぷり体験することだ 体験したものは身につく 身についたもの それはほんものだ

若者よ 頭と体のやわらかいうちに 受身をうんと習っておけ 受身さえ身につけておけば 何回失敗しても すぐ立ち直ることができるから・・・そして 負け方や受身の ほんとうに身についた人間が 世の中の悲しみや苦しみに耐えて ひと(他人)の胸の痛みを 心の底から理解できる やさしい暖かい人間になれるんです。そういう悲しみに耐えた 暖かいこころの人間のことを 観音さま、仏さま、と 呼ぶんです。」

人間は強そうに見えて、実は弱い生き物です。仏教では、このような我々を「凡夫(ぼんぶ)」と呼び「愚が者」だと断言します。しかし お釈迦さまは「愚者だからこそ救われるのだ!」と説かれます。今世、仏法真理に逢い、救われる身となるのは、凡夫に生まれたこそなのだと。様々なことに失敗し、受け身をとり続ける事によって、人間は凡夫を知り 謙虚になります。我々も人知を越えた 南無阿弥陀仏を信じ、一切万物を救おうとする力(アミターのみ光)を感じましょう。さすれば、魂がこの世一代限りのものでないことがわかってきます。「永遠の命」であるからこそ、今、本当にせねばならないことが見えてくるのです。凡夫(人間)に生まれたという「負」を転じて、今世、勝縁をつかむのが「絶対の幸福」であり、「人生の目的」であります。合掌

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