本日は「立春」。暦の上では春となりました。私事ですが、先日41歳の誕生日を迎えました。去年、30代から40代に入った頃は 感慨深いものがありましたが、今年はすんなり…といった感じです(笑)。昭和生まれの私には、” 41歳 ” と聞くと 赤塚不二夫氏のテレビアニメ『元祖天才バカボン』のエンディングテーマ曲を思い出します。「♪41歳の春だから~」・・・バカボンのパパと同じ年齢になったんですね・・・やはり感慨深いです・・・(汗)。
このアニメは 仏教思想が背景として描かれてるのはご存じでしょうか。まず「バカボン」とは「薄伽梵(バガボン)」= ” 覚れる者 ” という意味で、お釈迦さまを指します。また バカボンのパパは、出産と同時に歩行して「天上天下唯我独尊」と叫んだといいますが、これも お釈迦さまご誕生の伝説と同じです。そして、有名なバカボンのパパの言葉「これでいいのだ」は “ あるがまま ” を表し 、ありのままを受け入れる という悟りの境地なのです。さらに「レレレのおじさん」についても、実際にお釈迦様の弟子である「周利槃徳(シュリハンドク)」がモデルになっていて、徹底した掃除により 心の垢を落とした阿羅漢を示します。まだまだあります。「タリラ~リララ~ン」は、チベットのターラ菩薩の真言でもあると言われていたり、バカボンの弟である天才「はじめちゃん」は東京大学名誉教授でインド哲学・仏教学者であられた中村元(はじめ)氏から名づけられたとか。そう思うと、なんとも深い仏教的なマンガなのです。
平成20年8月2日にお亡くなりになった 赤塚不二夫氏の葬儀で、タモリ氏が 白紙の弔辞の中で、故人を次のように称えています。
「あなたの考えは、すべての出来事、存在をあるがままに、前向きに肯定し、受け入れることです。それによって人間は重苦しい陰の世界から解放され、軽やかになり、また時間は前後関係を断ち放たれて、その時その場が異様に明るく感じられます。この考えをあなたは見事に一言で言い表しています。すなわち ” これでいいのだ ” と」。
昨年は ” 不惑の年 ” となったはずでしたが、色々な出来事に翻弄された一年でした。今年は、ありののままを「これでいいのだ!」と言えるよう、バカボンのパパに少しでも近づければと存じます。合掌